東京は夜になってまたしても激しい雷雨に見舞われて、
夕刻まで美しかった夕暮れをいとも簡単に台無しにした。
今年は自分の一番好きな晩夏という季節を
どうやらあきらめるしかないようだ。

この雷雨が通過するまでカウンターで酔い過ごすしかない。
店内に珠玉のSoul Musicが染み渡るように流れ始めた。
Roy Ayersの「Everybody Loves The Sunshine (1976)」。
これほど屈折したSoul Musicはそうはない。
Roy Ayersのヴィブラフォンが鳴り響き、
静まり返った店内は確実に空気の色を変えた。
人間のもつ影を愛でられる感性を備えていなければ、
この「Everybody Loves The Sunshine」の調べの美しさに永遠に気づくことはないんだろうな。
そんなことをふと思わせるほどに際立った色彩をもつSoul Musicである。

夏の終わりから雷雨に見舞われすぎて、
さすがにこの天候の連続に辟易してきた。
誰もが太陽を愛しているのに。
- 2008/09/06(土) 22:25:04|
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8月最後の金曜日、東京の空は荒れ狂い、
夕刻から深夜に渡るまで激しい稲光と地鳴りのような轟音に見舞われた。
私は清潔なエコイストではないので温暖化がどうのこうのと言うつもりはないけれど、
予報すら当たらない激しい夏の終わりの天気の連続に、
靴とスーツを濡らされることにはいささか我慢ができない。

どうかしてるよね。
この東京の夏の終わりは。
自然の怒りとも言うべき嵐を安全な場所から望みながら、
Earth Wind & Fireの「Can’t Hide Love (1975)」に針を落とす。
私が思う最もEarth Wind & Fireらしい曲。
Maurice Whiteがこのバンドで築き上げたコンセプトを、
最も具現化した曲。
この世界観を知らずして、
このEarth Wind & Fireをただのディスコミュージックのバンドだと思っている人は、
多分、人生も無駄に過ごしているんだろうな。
Mary J. Brigeが近年カバーしたこの「Can’t Hide Love (2005)」にも耳を寄せたら、
晩夏の稲妻の轟音と
この曲の後半のスキャットが夜空に響き渡り、

このMaurice Whiteという求道者の宇宙観を知らずして、
Earth Wind & Fireを語る者は、
この稲妻に打たれたらよいと思う。
- 2008/08/30(土) 22:16:48|
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今年の夏最後の雨が降り注いだら、
東京は8月とは思えない涼気に包まれた。
行く夏を愛でる暇もなく、
10月中旬並みの気温に思わず身をひそめた。

Patrice Rushenの「Remind Me (1982)」に耳を傾け、
恨めしく窓の外に目をやる。
Patrice Rushenの歌声が聴けるのは、
1978年から1982年までのElektraレコード時代の作品だけ。
それから現代に至るまでのPatriceは本業のピアニストとして活動している。
「Remind Me」の乾いた音色が、
夏とは思えないこの涼気に合っていて心地よい。
ところでこの「SOUL MUSICを聴こう」がFC2ブログに移籍して1年が経ちました。
これからもこの徒然自慰的Soul Music論に引き続きお付き合いください。

Remind Me・・
そしてたまには思い出してください。
- 2008/08/24(日) 13:02:35|
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傍若無人な暑さも、
夜になるとその手を緩め、
夏の夜特有の匂いをあたり一面に撒き散らしていた。
懐かしいAnita Bakerの「Caught Up In The Rapture (1986)」に針を落とし、
Anitaの包むような声に身体ごと耳を預けた。

20年前に私をSoul Musicの世界にいざなったこの曲は、
1986年というSoul Music不遇の時代に生まれたこの曲は、
時代が流れた現在も、
その不思議なまどろみをもって私の魂をゆっくりと横たわらせた。
「Caught Up In The Rapture」に触れたときに巻き起こるこの影の理由を、
この曲がなぜか私を曇らせてしまう理由を、
解き明かそうとする最中にこの曲はいつもフェイドアウトし、
また私はこの「Caught Up In The Rapture」に触れたくなる。
真昼の余熱を大量に含んだ東京湾にかかる橋は、
その美しいきらめきをその水面に写し出していた。

そしてこの曲はいつものようにフェイドアウトし、
この季節がゆっくりと終わりに近づいていることを静かに教えてくれた。
- 2008/08/16(土) 20:56:12|
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東京のありえない暑さに嫌気がさして、
夏という景色が一番美しい場所にたどり着いた。

Soul Musicという音楽は決して涼しげな音楽とはいえないが、
この絹の声はそういう万事をいとも簡単に超越していた。
Marvin Gayeの「You Sure Love To Ball (1973)」に触れ、
このセンシュアル極まりないメロディーを、
頭ではなく、からだ全体に染みこませた。
本当に美しいもの。
それは全ての時刻、
全ての季節、
全ての時代、
全ての事柄をシンプルに飛び越えて、
触れた人間の魂にたどり着く。

私にとってMarvin Gayeの奏で出す音楽は、
そういうものなのだ。
- 2008/08/09(土) 20:16:09|
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